株式会社バルーン 取締役CXO

本橋 徹

TETSU MOTOHASHI

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椅子取りレースから距離を取り、自由な環境で働きたい。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

ちなみに、もしGoogleでいいポジションに就けていたら、そっちへ行っていました?

本橋様
本橋

うーん、それはなんとも言えませんね。ただGoogleとは言え大企業では上に行くに従って競争が激しくなるのは事実です。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

それはたしかに大きな企業の宿命ですね。運不運なども乗り越えながら、最終的には社長になる。それ以前に取締役になれたらすごく嬉しいし、そこも狭き門です。過去何十年も、会社という組織はすべてそうした営みを続けてきていますよね。

本橋様
本橋

実は、以前の井上さんのブログを見ていて、メンタリティの琴線に触れるワードが多かったんです。世の中をちょっとしか変えない起業でもいいじゃないか、とか、ストラグルしてひたすら上を目指すよりは、椅子取りレースから距離を置いた自由な環境の方がいいのでは、と思い始めていました。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

でも、ひょっとしてアメリカ以外であれば、ポジションはまだあったかもしれないですね。

本橋様
本橋

たしかに言語のインターフェイスや業務の難易度の点で、ハードルは低いかもしれません。それがアメリカだと、人材の層の厚さが他国の比ではないと聞きました。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

普通に営業している人だって、Ph.Dを持ってるかもしれないですしね。それでもうひとつの選択肢、他の会社に移るという決断についてですが、そもそも本橋さんの中でEコマースは軸としてあったんですか?

本橋様
本橋

半分半分です。固執していたかと言えば、そうではなかったと思います。ただ、Eコマース以外のことをやろうとしたときに、僕の口から出てくる言葉にどれほどリアリティがあるかといえば、自信が持てないところもあります。実際、いまの会社で採用面接のインタビューを行うとき、「あなたは3カ月後に、どういうヒットを具体的に打っていますか?」と尋ねるんですね。その時、Eコマースの分野であれば実感を伴って聞くことが出来ますが、畑違いの分野の場合は、会話に詰まることもあります。

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ユニナレ対談