対談TALK

04

曽山 哲人(株式会社サイバーエージェント)

Part2 自分を変える

2017年09月13日

株式会社サイバーエージェント 取締役 人事統括

曽山 哲人

TETSUHITO SOYAMA

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激詰めマネージャーが研修で一変、“答えは相手の中にある”。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

入社時の職種は、企画営業職。そこでは念願のマネージャーにはなれましたか?

曽山様
曽山

なりました、入社して半年後でした。人をたくさん採用していたのでマネージャーも必要ということになり、任せようとなったみたいです。伸びている産業だとポジションも増えますよね。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

すぐ達成ですね。ちなみに、いつまで営業をやっていたんですか?

曽山様
曽山

6年ほどやりました。2004年から営業全体の責任者になり、150人くらいの営業組織全体を管理していました。マネージャーから局長になり、その後に副責任者、そして責任者というプロセスです。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

その当時からチーム作りは意識していましたか?

曽山様
曽山

意識してました。とは言っても私は非常に真面目な気質と言うか、性格診断をすると完璧主義と出るタイプ。だからラクロスのキャプテンだった頃もそうでしたが、とにかく自分にも人に厳しいんですよ。営業マネージャー時代も結果を出したいが為にメチャメチャ厳しくて、部下から恐れられてました。激詰めマネージャーでしたよねと、いまだに言われるくらいです。『曽山さん、やばかったらしい』と。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

それは、部下を追い込んでしまうのですか?

曽山様
曽山

はい、「これってこうで、こうなるじゃん。なんでできないの?」といったように。ロジック完全先行型でした。いまの私のスタイルはまったく違っていて、“人間は感情で動く”という結論に至ったのですが、その当時は部下の感情なんてまったく考えもしませんでした。ロジック、理詰め、この通りに動けばできるのになんで?というスタイルでした。たぶんサイバーエージェントでいちばんキツいマネージャーだったと思います。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

できない人は、徹底して追い詰める?

曽山様
曽山

そうです、本当に、ひどかったですね。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

いまからはまるで想像できないですね。

曽山様
曽山

周囲も伸びるし、私も楽だというのがわかったんですね。権限委譲すると本人も楽しくやれるし、才能も表に出てくるし、結果も出やすくなります。理詰めだと私がマニュアルになってしまい、ひとつの手法しか伝わらない。柔軟性が低くなってしまうんです。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

任せた方が良いというのは、働きながら自然に気づいたのですか?

曽山様
曽山

いえ、外部の研修に参加して学びました。ちょうど営業の副統括だった頃、人事から『コーチングの研修に行かないか?』と声かけられて、ぜひ行きたいと。実は、当時からマネジメントに悩んではいたんですね。相性の合う部下は結果が出る、そうでない人は出ない。それがハッキリしていたので。研修は二日通い、20〜30人くらいの規模です。サイバーエージェントからは私ひとり、あとはコンビニやメーカーなどから来た人たちでした。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

どんな研修だったのでしょう?

曽山様
曽山

営業のコーチング研修と言うことで、3人で1チームになってロールプレイングを何回もやるんです。3人は、上司役と部下役、そしてオブザーバーに分かれ、役割分担は事前に渡された紙に書いてある仕組みです。上司の紙には、『部下の山田君は仕事をさぼりがちで、重要な商談に際し、事前のミーティングでどうマネジメントしたらいいか悩んでいる』と書いてある。一方で部下の山田君の紙には、『いつも細かい上司に困っているし、自分が行けば商談は決まるので、上司との事前ミーティングなんてやりたくない』、そんな記載です。オブザーバーの紙には、両者の情報が書いてあります。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

何だか面白そうですね・・・!

曽山様
曽山

役割が決まったところで、ヨーイドンで上司と部下が話すわけですが、当然、真っ向からぶつかります。上司は「準備は大丈夫なのか?」、部下は「大丈夫です、僕が行けば決まるんですから」と平行線。そこで一度止めて、こんどは上司側に問いかけの質問がいくつか渡されます。たとえば、『今日の商談は何が決まればOKなの、ゴールを共有しよう』みたいな。すると部下役は、『ゴールは受注が取れることです』と答え、『おお、それはいいね!』と上司も共感できる。

上司は望む答えが得られて安心できるし、部下も肯定されることで同じく安心できるわけです。こうしたロープレを当時29歳の私と、他社から来た40歳前後の人たちとやりました。面白かったのが、私が上司役になっても、すごく素直に年上の課長さんとかが話してくれるんですね。ロープレとは言え、「すごい!」と思いました。

井上(ユニバーサルナレッジ)
井上

なるほど、そこで気づけたと。

曽山様
曽山

はい、“答えは本人の中にある”と学びました。とにかく本人に言わせろという基本原則を知ったことが大きかったです。会社に戻ってすぐ、部下たちに「ゴールは何?○○君は何をしたいの?」と聞くスタイルに変えました。そうしたら『曽山さん、なんか気持ち悪いんですけど大丈夫ですか、変じゃないですか』と言いはしますが、顔はみんな笑顔なんです。これまで質問されたことなど無かったですから。『なるほど、質問するだけでこんなに人は笑顔になるのか』と驚きました。

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